FIT (再生可能エネルギーの固定価格買取制度) が開始されたのが
2012年7月ですので、早10年が経過しようとしています。
FIT開始前から再エネ業界にいる筆者としては、この10年が長かったような、
短かったような複雑な気持ちです。
おそらくその様に感じている方も沢山いらっしゃると思います。
 
再エネ業界においては、FIT初年度太陽光発電による買取単価42円+税(10kW以上)
に発するバブル期や、単価下落に伴うシュリンク時期を経て、現在に至ります。
補助金や行政の支援を受けて多くの太陽光発電所が増設されたり、
逆に事業縮小に追い込まれていきました。
それらの栄枯盛衰というのでしょうか、様々な時期を経験しているからこそ、
言葉では言い表せないのだと思います。
 
正直に申し上げるとFIT2~3年目までは、
「太陽光発電をやっています」と胸張って言えたのですが、
それ以降、業界全体が疑わしい目線で見られる風潮もありました。

その要因の一つとして挙げられるのが、FITバブルによる、様々な業種、
業態からの新規参入が増えた事による、(業界自体が活性化することは歓迎ですが)、
一部の不適正な事業者、発電所の増加です。

FIT価格下落とともに、不適正な事業者は淘汰されていきましたが、
不適切な状態にある発電所は現在も一部残っております。
 
これまで何十件という全国にある大小の発電所を訪問調査し、ヒアリングを行ってまいりました。
そして、設置している太陽光パネルの状態やシステムの維持・管理に課題を抱え、
困難な状況に追い込まれている発電所も実際に目の当たりにいたしました。
 
再エネ業界に身を置く者といたしましては、このような課題を解決すべく、
事業のスマート化を図り、持続可能な事業形態を模索し、
全発電所の健全化を目指していきたいと思います。
 
スマート保安が叫ばれて久しい昨今、全発電所の健全化を目指すうえでの
一助となればと思い、太陽光発電所の運用や保守に特化した
『スマートO&Mクラウド』を開発致しました。
 
人材・経験不足による不安を解消し、
品質管理を含めたメンテナンス業務・行政への報告業務等を一元管理できる
優れもののクラウド型アプリです。
3Dカメラを用いて発電所を撮影しているので、立体的に発電所内に点在する
各機器へのアクセスを容易にみつけることができます。
 
数多くの皆様に使っていただきたいので、
サブスクリプション型でサービスを開始することに致しました。

皆様今後ともよろしくお願いいたします。


株式会社Andeco 鈴木 健之